11月からの現地調査では、今までの建設と平行しながらの調査と違い、1から4棟目の学び舎の状況と現状を振りかえりつつ広域の「住民の声」をより多く聞き、より密接に対話を交わし、彼らの置かれた状況、住民参加のプロセスなどをあらためて見つめ直します。そして現状学び舎の質向上のため、また、今後の学び舎に向けてのステップアップに資するためにこの調査を行なっていきます。
具体的には、過去4年間に建てられ利用されている1~4棟目の学び舎(フローレスタ、シウダ・デル・ニーニョス、コチ・バケーリヤ、リャイタニ)の利用状況や住民の思い、建物状況などの現状調査を行ないます。
また、コチャバンバ州周辺における潜在的な学び舎ニーズの分布把握(人口・識字率・貧困など)を広域的に行ない、なるべく多くの方々の声を求めつつ情報化していくつもりです。そして学び舎の緊急性を要する複数箇所の地域・村に対し、村の方々との対話を密に行ない、意識・環境・生活などの状況を詳細に調べ把握していきます。
それとは別に、住民の学び舎利用の際の教室プログラム、セミナー、産業技術指導などを支援できる現地団体を把握し、地域住民との間のパイプづくりを行ないます。特定の学び舎は特定の現地団体が支援するだけ、というのではなく、ある程度の広がりをもったネットワークが住民地震の運営意識向上のために必要と思われます。
また、建設の際に重要となる素材や構法、つまり土や石・木材等の自然素材や、伝統構法のアドベ造・木造等について、広い視点かつ、詳細な手法で実験・検証を行なっていきます。より安全かつ快適で、現地の状況に適合し、住民の方々に利用面でも技術面でも密なものとなっていくことを目指しすすんでいきます。