いつも学び舎づくりの会をご支援いただきまして、ありがとうございます。
コチ・バケリーヤ村に3棟目の「学び舎」が完成し、私たちは、4棟目の「学び舎」の創設に着手することになりました。4棟目は、コチ・バケリーヤ村よりも高度の高い海抜約4000mに位置するリャイタニ村で建設する予定となっています。4棟目も、これまでと同様、ボリビアと日本、地元住民と学び舎づくりの会のメンバーとが協働で、知恵と力を出し合って、建設をすすめていきたいと思います。
「協働」、「知恵と力の出し合い」等といった言葉を使いましたが、現実は奇麗事だけではありません。私たちがどれだけ現地の人々と対等な関係を結ぼうと思っていても、「国際援助」、「国際協力」という行為には、「持つ者」から「持たざる者」への「お金」や「もの」、「知識」の流れが伴います。また、こちらが「良かれ」と思っていることが、現地の住民にとっては「押し付け」のように思われたり、こちらが「良くない」と思っていることが彼らにとっては「良い」ことであったり、私たちの活動の全てが順風満帆に進んでいるとは限りません。
しかし、こうした互いのすれ違い、ちょっとした見方や考え方の違いがあるからこそ、「学び舎」は「学び舎」であるような気がします。もし私たちの考える「学び舎」がそのまま現地の住民に受け入れられてしまうとしたら、それは「学び舎」ではなくて「学校建設プロジェクト」になってしまいます。それとは逆に、もし住民自身の意見を私たちの会がそっくりそのまま受け入れてしまうとしたら、それは単なる「資金援助」になってしまいます。
土が水や空気を吸い込むように、土でできた「学び舎」はこれまでさまざまな人々の思いや気持ち、手垢や汗を吸い込んできました。リャイタニ村に建設される予定の「学び舎」にもまた、いろいろな人々の思いや気持ち、手垢や汗が込められていくことと思います。
そのような存在としての「学び舎」に、ご支援をいただいております皆様方からも、今後ともあたたかいまなざしを注いでいただければ幸いです。(倉田)