2003年3月8日土曜日

現地だより  高橋慎一郎

 3棟目の工事は2002年12月から住民と共に開始されています。時には夜明けと共に、石の積み込みを始めたりと非常に建設に対して情熱のある人達です。現場での作業も、毎日、最低3人は、手伝っています。現在の所、順調に工事が進み、日干し煉瓦積みがまもなく終了です。しかし、雨期に入ったようで、最近、雨の日が続いて、時には、雹が降ったりと、雨期の本格的シーズン到来という感じです。
雨天の日は、倉庫小屋で、鉄筋の加工などの作業を続け、工事の完成を目指したいと思います。

 話は変わりますが、現場作業を終えた夜、彼らの家を訪れると、非常に暗い中で生活していることがわかります。お金を持っている人はガスランプを買えますが、お金のない人はアルコールランプや蝋燭の生活を強いられています。食事、勉強、食器の洗物など暗いと不便なことがありますが、時に薄暗いガスランプの回りに集まり、チャランゴという小さいギターのような楽器を奏でながら、みんなと語るのはなかなか趣きがあって、心地よいものです。こんな部屋が、将来、自分が住む家にあってもいいような気がしてきました。

 標高が高いので、虫は少ないと思っていましたが、思っていた以上に虫や鼠がいます。住民の中には寒いので台所で寝ている人もいますが、台所には食べ物があるので虫や鼠が集まってきます。鼠はパンをかじる程度ですけれども、時折、体の上を走ったりして、驚かされます。(今は慣れてしまいましたが。)彼ら・彼女らが日常使っているケチュア語を早くおぼえ、住民の中にもっと溶け込んでいけたらと思います。
(高橋)